「海外経験者のキャリアをひらくためのインタビューメディア」はじめました。

SalmonS、はじめました。

ほとんどのみなさま、はじめまして!ネルソン水嶋と申します。このたび、SalmonS(サーモンズ)というメディアをはじめました。一言で説明すると、『海外経験者のキャリアをひらくためのインタビューメディア』です。

  • 海外に住んでいて帰国就職を考えている方
  • 海外経験を経て帰国して働かれている方
  • 海外経験者が活躍している企業

上記の、おもにふたつめのインタビュー記事を中心に、海外経験者(多文化経験)の日本や日系企業におけるキャリアモデルを考える&価値を啓発することをおもな目的としています。現在、すでに6つの記事を公開中ですが、ここではわたくし水嶋が、SalmonSをはじめるに至った背景をお話します。ちなみに和訳すると「シャケたち」なんですが、この謎の由来も最後にて。

好きで海外にいる人いた人は価値観が似てる

私はもともと、ベトナムとタイに合わせて7年半いた物書き&企画屋です。その海外生活の中で、ブログの読者だったり、ライターとしての取材先だったり、編集者として接するライターの方だったり。人とのコミュニケーションに関わる仕事が多かったので世界各国に日本人の知人友人ができました。

そんな中で気づいたことは、海外経験者、とくに好きでいる人いた人は価値観が似てる。好奇心旺盛だし、カルチャーショックにまつわる持ちネタがあったり、予想外のハプニングを楽しめる性分だったり、帰国中に日本人らしかぬ行動をついとって目立ったり。あと少数派に優しい。気がする。ポジショントークかもしれない、全員とは言いません、しかし私にとっての事実。

似てると書きましたが、日本人であると同時に外国人という生活の中でだんだんと似てくるのでしょう。私はそんな人たちに勝手ながら仲間意識を持っており、気の合う仲間がこれからも増えるといいなと考えていました。そんな中、友人から聞いたある『悩み』がSalmonSのきっかけとなったのです。

海外経験者は日本にとって”不要”なのか?

彼女はある東南アジアの国の観光業界で働いており、毎日文化や習慣の違いに悩み楽しみ試行錯誤を繰り返し、充実した日々を送っていた。しかし一年後に帰国の予定。帰ればもちろん仕事が必要。転職エージェントに問い合わせ、オンラインで面談をしたところ、このようなことを言われたそうです。

「いますぐ帰国した方がいいのではないか」
「いまやっていることがキャリアにつながるとは思えない」

現在を否定されたようでショックだったと聞くと同時に、私は驚きました。

「海外経験ってキャリアにつながらないの!?」

もちろん、面談相手、企業、業界、国、それによって対応は違うでしょう。しかし、私は海外に住む友人たちを、異文化でたくましく生き抜きタフネスだと思っていたし、ビジネスパーソンとして活躍する人も知っていたので、単刀直入に言うと、それは偏見だろ?と思った。もっと言えば、相手のキャリアを活かすのではなく、変えさせようとしている。それがどうしても納得できなかったので、帰国して働く友人たちに話を聞くと、驚きのエピソードがわらわらと。「複数のエージェントに問い合わせたがすべてに断られた」「まず帰国を求められるので無職で帰ることになる」「リモート面接なんてもってのほか扱い」「帰国して半年間内定が決まらない」など。フタをひらくと、海外で就職した友人はほぼ全員が帰国就職でぶつかっていたのです

実際に海外で人材紹介会社に勤めていた友人に聞いたところ、それは企業側からするとどういう懸念があるのか聞かせてくれました。以下は要点です。

  • 海外で働くと我が強くなり、企業文化を重視する日系企業に嫌がられる。
  • 企業側にとって未知の国での経験がどう活かせるのか分からない。
  • 物理的に面接を行いづらい(リモート面接拒否)。
  • 現地採用経験に対する謎バイアス。

事実、のちに行ったインタビューでは『「多様な経験してる人って組織の調和を乱すからジャマ」と言われた』という強烈なエピソードもありました。

ならば、

海外経験者は日本にとって”不要”なのか?

いいえ、そんなことはないと思います。

なぜなら外資系大手企業に就職する友人も少なからずいたからです。ならば日本では、活躍できる人材をみすみす見逃してしまっているのではないか?

たとえば、中小企業などの海外進出、外国人雇用マネージメント、インバウンド業界。すべてに海外経験、「その国の知見」と「ネットワーク」が活かせます。これを書いているいま、世界はコロナウイルスによる未曽有の大災害に揺れてはいますが、このすべてがリセットされることはないでしょう。

いやむしろ、これまでのやり方が通用しなくなるであろういまだからこそ、海外での多文化生活で培ったたくましさや対応力が生きると私は考えます。ビジネスという土俵ではじめて概念化されるスキルも大切ですが、大人になってから未知の経験に晒されつつも生き抜いてきた人は、理屈抜きに強い。それを私ひとりが言っても伝わらないなら。いま海外に住んでる人が言っても伝わらないなら。帰国後に活躍する人に話を聞こう。海外経験の価値を見えるようにしよう。そうして日本の社会を変えていこう。そう思いました。

SalmonSは海外経験者のキャリアをひらく

改めて、SalmonSは、海外経験者(多文化経験)の日本や日系企業におけるキャリアモデルを考える&価値を啓発することをおもな目的としています

海外経験者が安心して帰れる国になれば、外国人在住者にとっても住みよい国になり、多文化社会に進む日本の国益にもつながる。そうして「日本からの人材流出」ではなく、「世界での人材循環」が当たり前になってほしい。海で育ったシャケが再び故郷の川に帰ってくる、そんなサイクルを日本で。

6本の記事を公開中!!

SalmonSでは開始にあわせて現在6本の記事を公開中!さまざまな海外経験談、ぜひ読んでみてください。

「海外経験はたらき方研究会」はじめました

海外経験のキャリアについて話し合うFacebookグループをはじめました。ご興味のある方はぜひ!


海外経験者のキャリアを考える

海外経験の働き方を考えるFacebookグループをはじめました!このテーマについて話し合いたい方、ご参加をお待ちしております。詳しい趣旨は、下記グループの説明、またはこちらの記事をお読みください。

2020-04-17|
取材&執筆した人
この記事はもう読んだ?

    関連記事はありません

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です